石川金網の技術

石川金網は、自動車、電機部品を始め様々な分野の産業関連部品を量産から試作まで対応しております。厨房器具などの雑貨に始まり、航空、宇宙部品まで製作可能です。
金網加工技術は、製織、縫製に始まり、熱処理、表面改質、表面処理、板金加工、プレス加工、機械加工、プラスチツク成形、ゴム成形等の複合技術です。
伝統的ハンドワークと最先端の科学技術を融合しあらゆる分野の様々なニーズにお応えいたします。

Weaving 製織

製織は織物を製造することです。金網の分野において対応しているのは、金属線を使用した織物、また合成繊維(プラスチッツク)を使用した織物です。織物は前4000年ころにはすでにエジプトで作られており,その歴史は古く、織機のことを機(はた)といい,機織(はたおり)は女性の仕事でした。現在は、自動織機が主流となっております。
石川金網では、伝統的な手織り機を使用し、少量多品種の生産も行います。
織金網は、織機により製作されます。製作する金網の種類により織機には様々な種類があります。金属線を織る場合、織機には剛性が要求されるため、頑強な鉄織機が一般的です。鉄織機も、スルーザー方式など様々な製作方法があります。
綿繊維を織るために開発された綿織機も改良が加えられ金属線を織る用途でも使用されております。改良された織機は、レピア方式、ドビー方式など様々です。
工業用ワイヤーメッシュ、フィルタークロス、デザイン金網の製作をおこなっております。

クリンプ金網Inter Crimp Wire Cloth
クリンプ織金網
コントラストウェーブ金網Contrast Weave Wire Cloth
コントラストウェーブ金網
KANAORI
Weaving Wire Clotn / KANAORI

 

クリンプ織金網Inter Crimp Wire Cloth
クリンプ織金網
コントラストウェーブ金網Contrast Weave Wire Cloth
コントラストウェーブ金網
KANAORI
Weaving Wire Clotn / KANAORI

 

Inter Crimp Wire Cloth Machine / Reinforcement type クリンプ織金網 / 耳四方ダブル

2. Weaving Wire Cloth Machine / KANAORI 織金網製造機械 / KANAORI

Sewing 縫製

縫い合わせて衣服などを作ることを縫製と言いまが、金網の分野では、縫製に使われるミシンを利用し、バックフィルター、エアーフィルターなどのフィルターを製作しております。使用される材料は、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維(プラスチッツク)網と、同じく合成繊維(プラスチッツク)不織布です。ステンレス等の細い金属線で編まれた金網も縫製可能です。
金属線に合成繊維、不織布を巻き付け、ミシンで縫い上げ、様々な形状に加工することもできます。バッグフィルター、エアーフィルターは様々な形状があります。製作図面等によりオーダーメイドで、製作いたします。

金網 バッグフィルター縫製加工
Sewing / Bug Filter バッグフィルター縫製加工
金網 バッグフィルター縫製加工
Sewing / Bug Filter バッグフィルター縫製加工

 

Sewing Machine / Bug Filter バッグフィルター縫製加工

Slitter (Roll Slitter&Rewinding Machine)スリッター

織金網スリッター加工Roll Slitter / Weaving Wire Cloth
織金網スリッター加工

スリッターとは、 鉄板、紙、フィルム等の 連続したシート状の長尺巻物(ウエッブ)を巻戻しながら、任意の縦方向幅に連続して切断(Slitting)しながら、 同時にその製品を巻取るロール加工機械のことです。
自動織機により製織された織物は、通常コイル状の反物に仕上がります。
金属線で織られた金網は、日本での標準は幅1メートル(1000mm)、長さ30メートルです。
そのため、二次加工のプレス加工を行うためには、スリッター機を用い反物上の金網を輪切りにする必要があります。輪切りにされた金網は、その次工程でレベラーシャーリングに送られ、さらにプレス加工、板金加工を行います。シャーリング工程を省きプレス機に送られた場合は、順送プレス、単発プレス機により様々な形状に成形されます。
御支給材のスリッターも可能ですので、お問い合わせください。

Levelling and Cutting レベラーカット

織金網レベラーカットLevelling & Cutting / Weaving Wire Cloth
織金網レベラーカット

スリッター加工により輪切りにされた製品をレバラーカットすることで任意の形状のシートに仕上げます。レベラーカットには、レベラー加工とカット(シャーリング)加工が含まれます。ロール形状の製品は、R(アール)状の曲面で形成されているため、平面を平らにしなければなりません。これがレベラー加工です。その後レベラー加工し平になった状態でカット(シャーリング)加工がおこなわれます。
また、スリッター加工を省き、原反より直接レバラーカットも行えます。直接レベラーカットを行うことで、原反の幅なり(例えば1メートル幅)の短冊状の製品に仕上ります。
さらに、原反の幅なりに(例えば幅1メートル、長さ1メートルのシートの製作も可能です。

Laser Cutting レーザーカット

織金網レーザーカット
Laser Cutting / Weaving Wire Cloth 織金網レーザーカット

レーザーカットとは、レーザービームを使ったカッティングです。従来型のカッティング装置(サーキュロッシャー、バイブロッシャー、スロッティング、ニブニング加工)と比べて、速度、処理能力、生産性の面で優れています。現在では、レーザーカッティングは、以前より遥かに簡単で迅速に行うことができ、なおかつ、高精度で焦げ目もなく高品質の生産を可能にしました。レーザー加工機も最終製品の用途により、様々な機種があります。石川金網では、高速度加工機を使用し様々な形状で金網の製作を行います。

Laser Cutting Machine / Weaving Wire Cloth 織金網レーザーカット

Perforation パンチング加工

打ち抜き加工を一般的にパンチング加工と呼びます。打ち抜き加工された板は、パンチングメタルもしくは、打ち抜き金網と呼ばれています。パンチングメタル、打ち抜き金網は、英語名で「Perforated Metal」と言われ、石川金網オリジナル技法「PERFOR-ART」の語源となっております。
パンチングメタルの材質は、鉄(スチール)、SUS(ステンレススチール),アルミ(アルミニュウム)などの標準材質を始め、ニッケル合金、銅合金、チタン(チタニウム)などのレアメタル、さらにはプラスチッツクなどがあります。
コイル状の製作、シート状の製作が可能です。
今まで不可能であると言われた、板厚よりも小さい穴の製作、また、箔のような薄板にもパンチング加工が可能になりました。
しかし、パンチング加工にも限界があるため、パンチング加工で加工不可能なものは、レーザー加工、ウオータジェット加工、ドリル加工などの機械加工で製作いたします。
門型プレス、C型プレス、ターレットパンチプレスがパンチングメタル加工標準機となります。

Press プレス 採用例:スピーカーネット・マイクネット

スリッター加工された金網、レベラーシャーリングされた金網はプレス加工で、様々な形状に成形されます。金属金型による成形加工ですので大量生産が可能です。また、ブランク抜きだけでなく、絞り加工、カシメ加工などの成形も可能です。
プレス加工機は、パンチング打ち抜き加工機と類似の機械ですが、深絞り、カシメ、ツブシなど金型に自由度があるのが特長です。スリッター加工また、レベラーシャーリング加工した後、パンチング打ち抜き加工を施しさらにプレス加工することも可能です。金網は、織金網、パンチングメタル(打ち抜き金網)、エキスパンドメタル(ラス金網)等様々な金網で製作して来ました。特に金網プレス加工品は、自動車、電機部品等の用途で広く使用されております。

Bending / Roll Bending  曲げ、ロール加工

プレスブレーキ(ベンダー)による曲げ加工をベンダー曲げと言います。通常、金属板を一定角度で直線的に曲げる加工には、プレスブレーキ(ベンダー)を使用します。この機械では、機械フレーム下部にV溝加工されたメス型(ダイ)を固定し、このメス型に上下するオス金型(パンチ)を押し込んで加工を行います。
曲げ加工の種類として、箱曲げ、R曲げ、コーキング受け(ハット曲げ)、コーナー曲げ(出隅、入隅等)、つぶし(ヘミング)、Z曲げ、L曲げ、U曲げ(コの字曲げ)、その他複合曲げ加工があります。
プレスブレーキ(ベンダー)による曲げでは、ロール成形は出来ないため、プレス金型を使用しプレス機で製作する場合と、ロール加工機によりロール加工する場合があります。
また、石川金網では、金網用にハンドプレス、蹴飛ばしなどの伝統的機械を使用し多品種少量生産、さらには、ハゼオリ、フランジ加工にも対応いたします。

Cutting

金属,プラスチックなどを刃物を用いて削り取り、希望する寸法や形状にする加工法が「切削加工」です。
この加工法の長所は、様々な形状が作り出せるということ、また精度が高いということです。そのため応用範囲が非常に広く、形状が複雑な機械部品や機能性を要求されるフィルターの部品の製作に利用されております。
複雑な部品を大量に生産する必要がある場合、金型を使った塑性加工(鍛造加工)を行います。しかし、金型を作成すること自体、費用が発生しますので、少量の生産は切削加工のほうが適しています。また、金型で製作した部品に、精度の必要なところだけ切削加工を用いる手法は、自動車部品等で利用されています。
石川金網では、パッキン、ガスケット等のシール材、金属フィルターのフランジ等を汎用旋盤、NC旋盤、マシニングセンターとの工作機械を用いで製作しております。

Rolling Mill 圧延 ファインメッシュ

溶接金網圧延加工Rolling Mill Machine / Weld Wire Mesh
溶接金網圧延加工

溶接金網圧延加工Rolling Mill Machine / Weld Wire Mesh
溶接金網圧延加工

圧延加工とは、金属の材料を2本のロールの間に挟んで圧力をかけ、材料を伸ばしていきながら厚みを変えていく加工法です。
小型圧延機を用い、小ロット・短納期で圧延加工が可能です。
金網の場合、線と線の交点を潰すため、厚みは二分の一を目安に調整します。調整はシムにより段階的に調整いたします。
金網は、織金網のような厚みの薄い製品からワイヤーメッシュのような厚みのある製品まで圧延可能です。ミクロン単位からミリ単位で製作いたします。金網の圧延は、交わっている交点を潰すことで、フラットになることから、フラット加工とも呼ばれます。また、板厚の薄い金網を潰すと、艶が出るため艶出し加工(カレンダー加工)とも呼ばれます。
圧延加工を施すことにより、線と線が密着するため、ほつれ防止効果、圧力等による目開きの防止効果があります。
金網専用に開発したオリジナル圧延機ですが、金網以外の用途でも製作可能です。
御支給材による圧延加工も可能ですので、お問い合わせください。

積層圧延金網
Calendar Screen Type-B / Laminated Calendar Mesh ( LCM ) 積層圧延金網 B-Type
積層圧延金網
Calendar Screen Type-B / Laminated Calendar Mesh ( LCM ) 積層圧延金網 B-Type

 

Rolling Mill Machine / Weld Wire Mesh 溶接金網圧延加工

sintering 焼結

積層焼結金網
Sinter Screen Type-C / Laminated Sinter Mesh ( LSM ) 積層焼結金網 C-Type

物質を加熱すると溶融以前の段階でお互いに接合し一体化する。これを一般的には焼結と呼んでいます。焼結では粒子の間に成分が拡散しブリッヂを形成します。拡散接合の所以です。
金網の分野においては、焼結技術を利用し金網の一体化に成功しました。金網は線と線の集合体です。焼結加工により、線と線が一体化することで線のほつれ防止、圧力等による目開きの防止など機械的強度を発揮します。これを単体焼結金網と呼びます。さらに、金網を単体で焼結加工するのではなく、数枚の金網を重ね焼結加工することでプレート形状になり、より効果を発揮します。これを積層焼結金網と呼びます。
焼結金網は、幅広い応用範囲を持ち、優れた機械的強度、高耐食性に優れています。
日本精線が独自に開発したステンレス鋼繊維「ナスロン」も焼結加工品です。ナスロンと金網を焼結加工により一体化することも可能です。
また、焼結加工は、金網のみならずパンチングメタルやエッチング加工品でも可能です。この技術を利用し様々な高性能フィルターの製作を行っております。ステンレス以外モネルなどの合金による焼結フィルターも製作いたします。

 

Welding 溶接

金網 スクリーンパックWelding / Screen Pack Corn-Type
スクリーンパック コーンタイプ

金網 メッシュベルトほつれ防止加工Welding / Mesh Conveyor Belt Coming loose resistance
メッシュベルトほつれ防止加工

溶接とは、2つ以上の金属を接合する方法で、金属を局部的に溶融、または半溶融状態に加熱し、溶加材(溶接棒など)を加えて接合する融接法と、加熱した金属を加圧 して接合する圧接法、および母材と違う素材を溶融して接合するロウ付法の3つに大別されます。
石川金網は、スポット溶接、TIG溶接、YAG溶接、半自動溶接、スタッド溶接はもちろん半田による接合など、お客様の依頼内容に応じて、ステンレス、鉄、またアルミなどの非鉄、チタンなどのレアメタルや合金といった素材の溶接を手動、半自動、自動機を使用し幅広く対応しています。
素材を問わずあらゆる溶接のご要望に高品質でお応えいたします。

photo etching フォトエッチング

金網 フォトエッチング
Photo Etching 0.5 X 100 / フォトエッチング 0.5 X 100
金網 フォトエッチング
Photo Etching 0.5 X 200 / フォトエッチング 0.5 X 200

一般的に、エッチングとは腐蝕技法、腐蝕技術として様々な分において用いられています。
芸術の分野では銅版画(エッチング版画)をエッチングと呼びます。ガラス基板、半導体基板を製作する際もエッチング技法が使われます。
防食層を作ったのち、パターンの形に防食層を除去し、酸により金属等の表面を腐食させて削る技法のことです。
フォトエッチングとは、写真技術によって金属材料などの表面にフォトレジストのパターンを形成し、フォトレジストに被覆されない材料の露出部を主にウェットエッチングで溶解除去し、精密な形状を必要とする製品を生産する加工技術のことです。 この技術を利用し、箔などの薄板に微細な穴をあけることが可能です。
材料 は、鉄、ステンレスまた、銅などの非鉄金属モリブデン、銀などのレアメタルなど様々な金属で加工可能です。
0.01mm ~ 1.5mmの範囲で製作いたします。1.5mm以上は、焼結加工により数枚を張り合わせることで対応いたします。
また、焼結加工との組み合わせにより、精密な高性能フィルターを製作いたします。

Surface Finishing / surface treatment 表面処理

表面処理は,硬さ、摩耗性、潤滑性、耐食性、耐酸化性、耐熱性、絶縁性、密着性など、素材表面の機能性を高めるために行われる技術でもあり、装飾性を上げるための技術でもあります。
石川金網では、産学連携、企業連携により最先端の表面処理技術を追求しております。
電磁波シールド用金網の黒染め加工、ムービーカメラのマイクロフォンカバー、スピーカネッカバーなどの電機部品分野から超高層マンションの手すりパネル、マリオン、ファサードなどの構築物に至るまで、金網に表面処理を施すことにより機能性と装飾性を併せ持つ製品が完成します。
表面処理の技法は様々です。ご要望により適切な表面処理加工を施しご提供させて頂きます。

Integrally Molding 一体成型

金網とゴムとの一体成型加工により、シールド効果のあるフィルターが製作で来ます。
接着剤などを用いて接着して一体化するのではなく、ゴム成型用金型の中に、金網をあらかじめ挿入し、金型内で加硫接着させて一体化させる方法です。

金網とプラスチッツクのインサート成型に対応いたします。金網は、金属及び合成繊維(化学繊維)どちらでもインサートできますので、ご希望の材質とスペックをお知らせください。

また、金網とゴム。金網とプラスチッツクとのはめ込み加工や溶接による一体加工も可能です。ゴム、プラスチッツクの材質により不可能な場合もありますので、スペックの確認後、ご提案させていただきます。